一軒家で生まれ育ったTさんご夫妻。結婚後のアパート暮らしはあくまで仮住まいという認識で、新築を念頭に情報収集を重ねていました。参考にと訪れた住宅展示場で話を聞き、感じたのは「営業担当者に商品を売る感覚で住宅の話をされると、自分たちの思い描く家が実現できないような気がしてしまいました」ということ。体温のある家づくりがしたいと考えるご夫妻にぴったりだったのが、「どんな家にする?」をキャッチフレーズに大工職人の手仕事が生きる家づくりを提案している北広島の高杉工務店です。
奥さんには新居でどうしても叶えたい希望がありました。それは室内の要所要所にアールを取り入れることです。「直線よりも広がりを感じることができますし、木を基調にしたやわらかな家の雰囲気にもあつらい向き。広さを感じたい場所にアールを取り入れたいと要望しました」。
検討の結果、玄関ホールと、吹き抜けを囲むように2階を走る渡り廊下にアールを採用することになりました。曲線に合わせた床の納まりは、大工の腕の見せどころ。美しい仕上げは、豊富な実績で多くの信頼を得た同社の丁寧な仕事だからこそ叶えられました。「手間のかかる要望も、決して否定することなく話を聞いてくれました。現場で会話をしながら適材適所に設けた収納や、寝室のベッドなど造作家具も充実で、ほかにも階段手すり裏に指掛りのくぼみをつけてくれるなど、暮らしを助ける提案もありました」と奥さん。
完成した新居は、車好きのTさんの愛車が並ぶインナーガレージのある住まい。床暖房に適した無垢の三層フローリングや塗り壁など、木を基調にした室内は素材の心地よさと相まって、年代を問わない普遍的な上質さのある空間となっています。
木目の美しいレッドガムにステンレスの天板を組み合わせた造作キッチンには、奥さんご希望の海外製の食洗機も導入。「システムキッチンだと海外製の食洗機は納まらない場合もありますが、造作だとその心配はありません。使い勝手もデザインもお気に入りです」と大満足です。
ガレージの高低差を生かしたスキップフロアがLDKとリズミカルにつなぐ2階は、個室や水まわり、ファミリークローゼットをアールの渡り廊下が結ぶプライベートゾーン。上下階の移動が暮らしのシーンをスイッチします。「友人が遊びに来ると、まず玄関の広さに歓声をあげます。愛犬ものびのび過ごしていて、まもなく生まれる子どもとの暮らしも、今からとても楽しみです」と奥さん。新居で始まる家族の暮らしに、期待が膨らむTさんご夫妻です。