酪農一家の心が寄り添い合う
自然素材を使った高機能住宅
結婚当初から持ち家を希望していたWさんご夫妻でしたが、情報収集するものの、なかなか決め手につながらず、タイミングも合わないまま、牧場から車で5分の距離のアパートに居を構えていました。
しかし、3人目の子どもが生まれたとき、満を持して家づくりを再決意。リプランに掲載されていた芦野組の無垢材を使った雰囲気が気に入り、完成物件を見学すると、自然素材と特徴ある美しい勾配天井に一目ぼれ。また、構造や性能、長年にわたって北国の暮らしを研究する姿勢に信頼度も増し、新築を依頼することに。牧場敷地内の森を切り開くところから、家づくりが始まりました。
I字型に配置されたリビング・ダイニングの大きな窓からは、牛たちがくつろぐ様子が見えます。子どもたちは、窓から見える牛たちや、父母や祖父母が一生懸命作業する姿を眺めて大喜び。同じ敷地内での暮らしは、子どもたちと大人たちが互いの様子を感じながら過ごせ、「やっと家族がひとつになったみたい」と感じたそうです。
主暖房に導入した薪ストーブ
次の冬が楽しみになる暮らし
見学会に足を運んだとき、「自然素材が心地よく、明るくて暖かい」と感じたWさんご夫妻。新居は、道南スギの外壁やカラマツの床、珪藻土の塗り壁など、芦野組らしい温もりに満ちたデザインに仕上がりました。
機能面では、家族用のエントランスとして裏玄関を設けることで、外での作業の土ぼこりなどを持ち込まない仕組みにしつつ、牛舎で何かあれば深夜でも駆け付けられるように寝室を1階にするという希望も叶いました。
そして、見学会で感じたやわらかな暖かさが気に入り、主暖房に薪ストーブを取り入れることを決めました。屋根の勾配に沿って暖かい空気が2階の隅々まで行き届きます。補助暖房として、玄関や水まわりには床暖房を施し、寒冷地用エアコンも設置していますが、断熱・気密性の高さから床暖房のみで十分な暖かさを保つことができ、2月に入居してからはほとんど薪ストーブの出番はなかったそうです。
北海道が地元ではない奥さんは、北国の冬に慣れないところもありましたが、明るく暖かい家と薪ストーブのある暮らしで「これからは冬が来るのも楽しみになりそう」とほほ笑みます。
家族で酪農業を営んでいるので、昼夜を問わず作業に追われることがあります。牧場から車で5分という近場で暮らしていましたが、敷地内に新築できたことで、夫婦ともに時間を有効に使えるようになりました。夫は、作業中に子どもたちが遊ぶ様子を見かけると心が和むようです。私も、家事や事務など家庭での仕事と、酪農作業のサポートなどがしやすくなりました。何より子どもたちの成長を見守りながら仕事ができ、子どもたちにも働く姿を見せることができるのが嬉しいです。(奥さん談)