数年前からリプランで見かけて「かっこいいな」と気になっていたのが創樹の家だったというHさん。希望エリアに100坪の土地を購入し、念願のオープンハウスを見学に。営業職を置かない創樹では、建築士である吉口さんが直接対応してくれたため、気になることや希望も伝えやすく、ここなら自分たちの個性を出せるデザインにしてくれると確信し、依頼を決めました。
半平屋にしたいというHさんの希望に基づき、完成したのは開放的な吹き抜け空間が主役の住まいです。「私たちが最も重視したのは生活のしやすさ。将来的には1階だけで暮らせるよう、寝室は1階に。共働きのため、家事効率が上がる回遊動線を希望しました」。キッチンからはファミリークローゼットを通ってユーティリティにつながり、料理、洗濯、衣類の収納まで短い動線でつながる効率的な間取りです。
間口が11m、奥行きが30mと奥に細長い敷地のため、要所要所に「抜け感」をつくったのがHさん宅のポイントの一つ。透かし階段や扉で仕切らない玄関、壁をつくらずに構造梁と柱で仕切ったリビングの畳スペース、片流れ屋根特有の高さのある傾斜天井と吹き抜けなど、間口の狭さを感じさせない空間構成が見事です。
もう一つのこだわりは照明。「蛍光灯などでピカっと明るいよりも、ほんのりやわらかな光が好き」というHさんご夫妻の希望もあり、リビングのメイン照明は吹き抜け天井に設置したスポットライトと天井に仕込んだ間接照明です。ダウンライトやペンダントライトなどを配置し、光量をきめ細かく調整できるようにしています。
大きな開口部を細長い敷地の裏側に集約し、室内には土間を設けて外と内をつなげました。また玄関も正面ではなく横に配置することで、寝室スペースを確保するとともに、屋根付きのアプローチでカーポートから雨や雪に濡れず家に出入りできるよう工夫も。アプローチからはそのまま裏庭へ抜けられるので便利です。
高断熱・高気密住宅だからこそ、エアコン1台で全館冷暖房空調が実現できるYUCACOシステムを採用。その暖かさを体感したHさんは光熱費も思ったよりかからなそうだと感じているそうです。
「私たちが、こうしたい!と伝えた断片をパズルのように組み合わせて、さらに素敵な形にしてくれました。一緒に家をつくり上げていく感じで、やってみたいことはすべて叶えられました」と、ご夫妻は笑顔で語ってくれました。
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