家族4人、実家敷地内の平屋で暮らしていたSさんは、子どもの成長と共に家が手狭になり家づくりを計画しました。元々は自宅の増改築を考えていましたが、検討を進めていくうち耐震性などの理由から新築へと方針転換。紆余曲折した初期段階からじっくり相談に乗ってくれた鎌田工務店に依頼し、完成したのがこの住まいです。

幹線道路に面して建つSさん宅の外観。外からの視線を植栽と外構でさりげなく目隠し
幹線道路に面して建つSさん宅の外観。外からの視線を植栽と外構でさりげなく目隠し

2×4工法を採用したSさん宅は、耐久性にも断熱・気密性にも優れた長期優良住宅仕様。南面の軒の出は1階900㎜・2階600㎜を確保していて、冬の日射取得と夏の日射遮蔽を上手に組み合わせた設計がポイントです。

断熱・気密性能の優れた住宅で日射取得が大きくなると、冬でも室内が暖かくなりすぎる場合があるため、そのオーバーヒート対策として外付けスクリーンを採用しました。このスクリーンは夏用シェードとしても優れもの。窓を開けてシェードを下ろせば、陽射しをカットできるうえ、通風は確保できます。交通量の多い幹線道路沿いの立地ながらも、外部スクリーンや外構が目隠しとなってプライバシーの面も安心。窓を閉めれば騒音も全く気になりません。

ワイドなテラスと美しい植栽。南面開口部にはオーバーヒート対策の外付けスクリーンを採用している
ワイドなテラスと美しい植栽。南面開口部にはオーバーヒート対策の外付けスクリーンを採用している
玄関ホール、正面壁のアンティーク調ステンドグラスがアクセント。右手は大容量のシューズクローク
玄関ホール、正面壁のアンティーク調ステンドグラスがアクセント。右手は大容量のシューズクローク

室内はナチュラルで落ち着いたアンティーク調でコーディネート。建具や照明、ステンドグラスが空間を美しく彩ります。「食事の場とくつろぐ場は分けたい」との要望に応えて、ダイニングとリビングはつながりを持たせつつ、空間を分離した間取りとしました。

リビングから窓の外を眺める。光や風は取り込むが車や人の往来は気にならない
リビングから窓の外を眺める。光や風は取り込むが車や人の往来は気にならない

リビング

オープンスタイルのキッチンは耐力壁部分がちょうどIHクッキングヒーター前をカバーする形に
オープンスタイルのキッチンは耐力壁部分がちょうどIHクッキングヒーター前をカバーする形に
リビングと連続する8畳の和室。西側の小窓からは畑の様子を眺めることができる
リビングと連続する8畳の和室。西側の小窓からは畑の様子を眺めることができる

特に、この住まいではダクトレスの第1種換気システムを採用しているため、ダクトがない分、天井が高く開放感を感じられるうえ、メンテナンスしやすいのも魅力です。また、すっきり暮らせるよう水まわりを直線上に配置し、大型の玄関シューズクロークや主寝室の2つのクローゼットなど収納スペースをふんだんに設け、家族のライフスタイルに合わせたプランとなっています。

無垢ナラ床や板張り天井で仕上げたナチュラルな室内。ダクトレス換気システムを採用し、天井も2.55mで通常よりも高い
無垢ナラ床や板張り天井で仕上げたナチュラルな室内。ダクトレス換気システムを採用し、天井も2.55mで通常よりも高い
キッチンからユーティリティ方向を見る。水まわりを直線上に配置したスムーズな家事動線
キッチンからユーティリティ方向を見る。水まわりを直線上に配置したスムーズな家事動線

「依頼するなら地元の工務店、顔の見える関係がいいと思っていました。実際、社長もスタッフの方も気さくで話しやすかったし、完成後も何かあればすぐ駆けつけてくれるフットワークの軽さがありがたいですね。『こうすると冷暖房効率が良くなりますよ』という暮らし方のアドバイスも助かっています」と語るSさん。

サブリビングや洗濯物干しなど、フレキシブルに使える2階ホール。現在は息子さんの勉強机が子ども部屋から移動中
サブリビングや洗濯物干しなど、フレキシブルに使える2階ホール。現在は息子さんの勉強机が子ども部屋から移動中
2階の子ども部屋。子どもたちがそれぞれ自分好みのクロスやカーテンをセレクトした
2階の子ども部屋。子どもたちがそれぞれ自分好みのクロスやカーテンをセレクトした

夏も冬も一年中心地よく、エアコンを使う場合も短時間の運転でOK。不便や不満を感じたことはないといいます。気になる光熱費は冬でも月額2万円未満、平均月1万円前後で済んでおり、家計も空間も家族に嬉しい暮らしを実現しています。

リビング