子どもたちの成長と暮らしを考え、転勤先から戻るタイミングで家を持つことを決めていたIさんご夫妻。住む地域も、戸建てかマンションかも決めかねながらの住まい探しでした。これからの暮らしを考える中で起こったのが、2018年の地震によるブラックアウト。ご夫妻も、ご両親や兄妹たちも有事には職務を優先せねばならない職業であったため、互いの家を行き来し、それぞれの家族を守り合う日々。家づくりを考えるとき、その経験は暮らしていく地域と住宅に求める性能を決定づける重要な出来事でした。
「それぞれの家族が助け合える距離にいることが大切だと思ったんです」とIさん。ご両親やご兄妹と行き来しやすい場所に、土地購入を決めました。そして数社ほど見学している時期に、妹さんがシーズンと家づくりをしたことがきっかけで訪れたモデルハウスが、2018年にグッドデザイン賞を受賞した高性能規格住宅「BEPRO(ビプロ)」です。
高さ5.5mの吹き抜けリビングと、一続きのL字型のテラス(アウトドアリビング)の開放感に一目で魅了されたIさん。天井に張り巡らされている格子状の梁「ビプロビームウォール」の美しさにも魅力を感じました。この形は、2階の部屋割りを自由にデザインできるように設えた新発想の可変設計です。
さらに決め手となったのは、大きな吹き抜けがありながら、耐震等級は最高等級3を取得している点や、標準仕様で長期優良住宅認定を取得している点などのハイスペックであることです。熱源を最大限有効活用するための配管露出型床下暖房は、冬を感じさせない暖かさ。BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)でも、四つ星を取得するほどの高い断熱・気密性能を誇ります。
モデルハウス見学後、新築が決まると、転勤先だった遠隔地まで打ち合わせに足を運んでくれる担当者の真摯な姿に感激。規格住宅といいながらも、「構造に関すること以外なら」と、さまざまな要望を取り入れてもらえたのも嬉しかったといいます。1階にプラスワンフロアの増築、階段の手すりをスケルトンに仕様変更、キッチンの広さ確保のために廊下収納を縮小、腰壁の高さ調整やパントリーの増設など、規格住宅と感じさせない自由度は、よりIさん家族にぴったりな住まいづくりを可能に。一方で、規格住宅ならではの決め事の少なさは家づくりのコミュニケーションを一層スムーズにしました。
アウトドアリビングの先に広がる庭でのバーベキューや、子どもたちが思い切り遊ぶ姿を見ながら、日々住まいへの愛着が沸いていくIさんご夫妻です。