北海道旭川市・Aさん宅
家族構成/夫婦30代、子ども1人
薪ストーブ/[AGNI]CC
設計・施工/(株)芦野組
春先に完成したAさん宅は、玄関を開けると、広い土間に置かれた薪ストーブの優しい温もりと炎、吹き抜けのある開放的なLDKが迎えてくれるあたたかみに満ちた木の住まいです。
2年前、ご両親が減築リノベーションで実現した新居は「いずれはマイホームを」と考えていたAさんご夫妻の理想そのままでした。「帰るのが楽しみになるような、ホッとくつろげる家がいいと思っていました。生まれ変わった実家は、まさにそれをカタチにしたようでした」。そう振り返るAさんは、薪を焚べ、炎を眺めてリラックスしているお父さんの姿を見て、新居に薪ストーブを採用したいと強く思ったといいます。
そしてご夫妻は、ご両親の家を手がけた芦野組に新築を依頼。「施工事例の約半数に薪ストーブを採用しているので、間取りや仕様だけではなく、ストーブの機種選定まで安心してお任せできました」。これまでさまざまな薪ストーブを扱ってきた芦野組が「Aさん宅の空間と予算にぴったり」と提案したのが、国産の鋳物ストーブ「アグニ」でした。「針葉樹も燃やすことができるので、薪の樹種にも気を使わずにおおらかにストーブ生活を楽しめそうな点もいいなと思いました」と、Aさんは話します。
2021年4月、Aさんご一家は新居での暮らしをスタート。新居づくりの要になった薪ストーブは、キッチンや庭のテラスに隣接して設けられたタイル敷きの土間に設置されました。「LDKのどこにいても、ストーブがよく見えて、まさに暮らしの中心に薪火のある住まいになりました」と満足そうに話すAさん。その言葉を継いで「引っ越したときにはすでに春で、ストーブの出番がなかったのが残念でした。今まで冬は寒くて苦手でしたけれど、これからは一年で一番好きな季節になりそうです」と、奥さんも嬉しそうに話してくれました。
DATA
◆家のこと
構造規模/木造(新在来工法)・2階建て
延床面積/118.39㎡(約35坪)
◆薪ストーブのこと
機種/アグニ[CC]
炉台/タイル
炉壁/鉄板
役割/補助暖房(ガスセントラルヒーティング併用)
使い方/在宅時に使用
使用期間/11月〜3月
メンテナンス/2・3年に1度をめどに実施予定(専門店に依頼)
◆薪のこと
ひと冬あたりの使用量/2㎥
使用樹種/ナラ材・針葉樹
調達方法/いただきものPLAN
土間は、薪棚を設えた庭やウッドデッキと最短でつながり、薪の補充がしやすい。 年間の気温差が大きい旭川では、外気導入型ストーブは床下の結露の原因になるため、 Aさん宅では外気導入型を採用せず、ストーブ横に専用給気口を設けた。
owner’s voice
わが家は共働きで、夫婦の勤務体系もバラバラ。僕自身が料理好きなこともあり、休日は家族のために料理をよくつくります。新居で使用したアグニは、パッと見ただけでは分かりにくいのですが、実はクッキングストーブとしてもとても優秀なんです。ストーブトップでは得意の煮込み料理をはじめ、蒸し料理や炒め物もでき、炉内をオーブン代わりに使うこともできます。今日、初めて火を入れましたが、冬はストーブが大活躍しそうです。キッチンとストーブの動線が短いので目が届きやすく、日常的に料理に使うのにも効率がいいですね。最初に何をつくろうかと考えるだけで、ワクワクしてきます。これから、ゆっくりと料理が楽しめる休日が待ち遠しくなりそうです。(Aさん談)
旭川市・Aさん宅 スライドムービー
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