北海道札幌市・Mさん宅
家族構成/夫婦30代、子ども2人
薪ストーブ/[JOTULF400
設計/SUDO設計
施工/SUDOホーム(須藤建設)

子どもの頃から両親と一緒に自然の中で遊んでいたMさんは、根っからのアウトドア好き。社会人になっても、今金町にある実家所有のログハウスで休日を過ごすのを何よりの楽しみにしていたといいます。「自分に家族ができたら、日常生活の中でもキャンプ気分が味わえるような薪ストーブのある住まいを実現したいと考えていました」。

玄関アプローチも兼ねる屋根付きの広々としたポーチを備えたMさん宅
玄関アプローチも兼ねる屋根付きの広々としたポーチを備えたMさん宅
グレーのタイル仕上げの炉台と炉壁に自然となじむ薪ストーブ。アーチのあるゴシック調の扉が古き良き北欧の雰囲気を感じさせる
グレーのタイル仕上げの炉台と炉壁に自然となじむ薪ストーブ。アーチのあるゴシック調の扉が古き良き北欧の雰囲気を感じさせる

そう語るMさんは4年前の結婚を機に早速、家づくりを開始しました。希望するエリア内で土地を探しながら、施工会社を検討。10数社の中から、リプランの記事で目に留まったSUDOホームを家づくりのパートナーに選択しました。「決め手になったのは、自然素材の良さを生かした空間とデザイン性。そして何より薪ストーブのある家を多数建築しているという、豊富な実績に安心感を覚えました」。

ストーブ前の土間縁は、Mさんお気に入りのくつろぎスペース。「薪火は芯から体が温まって、気持ちが良いです」
ストーブ前の土間縁は、Mさんお気に入りのくつろぎスペース。「薪火は芯から体が温まって、気持ちが良いです」

2019年、ご夫妻は緑豊かな川辺に隣接する91坪の土地を購入。年末には、ゆとりのある庭と吹き抜けのある開放的なLDKが一体となった理想の新居が完成しました。

新居は、ナラの無垢床や珪藻土入りの塗り壁、タイルなど、素材感際立つ空間。その中心にある土間には、Mさんが相談に出かけた専門店で「クラシックな雰囲気が気に入った」というヨツールの薪ストーブが設置されています。ストーブに火を入れるのは休日や休日前のお楽しみ。「土間の縁に座って、庭の景色とストーブの薪火を眺めながら飲むビールの味は格別です。目指した以上にキャンプ気分が味わえるマイホームが出来ました」。

薪火のやわらかな熱と階下の家族の気配が吹き抜けから伝わる2階のフリースペース
薪火のやわらかな熱と階下の家族の気配が吹き抜けから伝わる2階のフリースペース
2階から吹き抜け越しにストーブ土間を見る。ゆるやかなアールを描く土間のデザインは、SUDOホームの提案
2階から吹き抜け越しにストーブ土間を見る。ゆるやかなアールを描く土間のデザインは、SUDOホームの提案

Mさんは、子どもの頃にご両親がいろいろなことを経験させてくれたように、今度は自分がお子さんたちにアウトドアの楽しさを教えたいと考えているそう。「この薪ストーブは、子どもたちに火の魅力と怖さを教える最高の教材にもなると思います」。

長年、キャンプで愛用してきた小型ダッチオーブンが、新築後はストーブ料理でも大活躍している
長年、キャンプで愛用してきた小型ダッチオーブンが、新築後はストーブ料理でも大活躍している
ステンドグラスを思わせる窓のクラシックなデザインが気に入って採用を決めたヨツールF400
ステンドグラスを思わせる窓のクラシックなデザインが気に入って採用を決めたヨツールF400
MさんがDIYで仕上げた薪棚には、アスファルトシングルの屋根を取り付け、乾いた薪を雨や雪から守っている
MさんがDIYで仕上げた薪棚には、アスファルトシングルの屋根を取り付け、乾いた薪を雨や雪から守っている

DATA

◆家のこと
構造規模/木造(新在来工法)・2階建て
延床面積/141.10㎡(約42坪)
◆薪ストーブのこと
機種/ヨツール[F400]
炉台・炉壁/タイル
役割/補助暖房
使い方/週末と休日に使用
使用期間/11月~4月初旬
メンテナンス/3年に1度をめどに実施予定(専門店に依頼)
◆薪のこと
ひと冬あたりの使用量/1㎥
使用樹種/ナラ材 一部針葉樹
調達方法/専門店から購入

PLAN

土間と薪棚のある庭を直接結ぶ動線を確保。薪ストーブの近くに給気口を設置し、タイル張りの炉壁に熱がたまらないよう、炉壁と構造壁の間にスリットを入れた。

薪棚のある庭は、Mさん自作のウッドデッキを経由し、ストーブ土間につながっている
間取りのポイント① 薪棚のある庭は、Mさん自作のウッドデッキを経由し、ストーブ土間につながっている
タイル張りの炉壁と構造壁の間に隙間を開けて空気の流れをつくり、薪火の熱が壁内にたまらないよう配慮
間取りのポイント② タイル張りの炉壁と構造壁の間に隙間を開けて空気の流れをつくり、薪火の熱が壁内にたまらないよう配慮

owner’s voice

家を建てる前には、夫婦でキャンプを楽しんでいたので、私も薪ストーブのある新居の完成を心待ちにしていました。冬になると、ストーブの熱を利用して鍋物や煮込み料理、ピザ、焼き芋などをつくって楽しんでいます。キャンプのときに愛用していた小型のダッチオーブンも、ローストチキンや副菜の野菜料理などをつくるのに活用しています。おかげで料理の幅が広がり、薪ストーブの調理に便利そうなグッズを集めるのも楽しみになりました。もう少し薪火を使った調理に慣れたら、お菓子やパンもつくってみたいですね。また、3年前の大規模停電の際は、キャンプ用品が大活躍しました。今は煮炊きや暖房に利用できる薪ストーブもあり、備えが強化されて、さらに安心して暮らせます。(奥さん談)

ストーブに火が入る休日になると、土間はもう一つのキッチンになり、薪火の温もりとおいしい匂いが家中に満ちる
ストーブに火が入る休日になると、土間はもう一つのキッチンになり、薪火の温もりとおいしい匂いが家中に満ちる