転勤族のKさんは6年前から「札幌の通勤圏で家族の暮らしの拠点となるマイホームを、できるだけ田舎で建てたいと考えていた」と言います。そして、インターネットを活用して依頼先を検討。その数は30社にも及び、休日には積極的にオープンハウスにも足を運びました。その2年後、Kさん夫妻は南幌町のみどり野きた住まいるヴィレッジの見学イベントに参加。武部建設が建築家、櫻井百子さんとつくり上げた「てまひまくらしの家」と出会いました。
「室内に入った瞬間、空気が自然な感じで驚きました」とKさんは振り返ります。緑豊かなヴィレッジから小学校までは、遊歩道を通って通学できるのも魅力だったといいます。「まさにここがずっと探し続けていた僕らの田舎。ここにわが家を建てたいと思いました」。2020年、ヴィレッジ内の宅地を購入したご夫妻は櫻井さんに設計、武部建設に施工を依頼。「転勤先の借家では、結露やカビ、寒さが悩みの種でした。住宅性能にこだわった家づくりをしている武部建設なら、そんな悩みとは無縁の暖かく健康的な室内環境が実現できると思いました」。
お子さんが生まれて間もないご夫妻は、初めての子育てがしやすいよう、家事効率の良い住まいを希望。櫻井さんは1階に回遊動線を設け、空間に広がり感を与える吹き抜けと螺旋階段を採用したプランを提案しました。「本格的に施工が始まってからも、現場で柱の位置や造作の仕様を調整してくれました。武部建設のきめ細かな対応のおかげで、満足度の高い家づくりができました」と、Kさんは話します。「家の完成間近になると、楽しかった打ち合わせもなくなるのかと少し寂しくなりました」と、奥さんも言葉をつなぎます。
2021年4月、ご家族の暮らしが新居で始まりました。回遊動線でLDKと水まわりがつながる1階は、日ごとに活発になる娘さんの絶好の遊び場になりました。「洗濯室・物干し・クローゼットを兼ねたユーティリティは、洗濯物が乾いたらそのままでOK。手間と思うことがひとつもなく、理想どおりの“てまなし暮らしの家”になりました」と奥さんは笑います。暮らしの楽しみにてまひまをかけられるよう、家事の手間を極力減らす間取りの工夫が家族を支えているようです。
プラン時、採用を迷っていたという薪ストーブも、武部建設に背中を押されて設置。リビングの一角に設けたストーブ土間は、家族の大好きな場になりました。「火の見える暮らしは落ち着きますね。薪を2、3本くべるだけですぐに室内が暖かくなり、性能の良さも体感できました」と、Kさんは満足そうに語ります。
これからは土間からアクセスできる庭を整備していくのが楽しみだそう。「作業場としても使える小屋をセルフビルドして、菜園や桜をシンボルツリーにした花壇を設えます。この地に出会えて、暮らしの楽しみが広がりました」。