小高い丘の上の自然豊かな住宅街に立つSさん宅。玄関ドアを開けるとすぐ目の前に土間リビングが広がり、その一角にはご夫妻たっての希望で導入した薪ストーブが赤々とした炎をたたえていました。薪ストーブのある新居で暮らし始めて約1年。今回はそんなSさんご一家の薪ストーブのある暮らしをご紹介します。

それまでのアパート住まいで冬の寒さにずいぶんと苦労したため、暖かい家を切望していたSさんご一家。薪ストーブのある家で育った奥さんには「薪ストーブの心地よい暖かさ」が原体験として体に染み込んでいて「家を建てるなら絶対に薪ストーブは入れたいと思っていました」といいます。

アメリカンテイスト香る土間リビングでくつろぐSさんご夫妻。キッチンに立ちながら、ダイニングでご飯を食べながら、そしてソファに座りながら炎を眺めるのが癒やしで「気づくとついぼーっと眺めています」(Sさん)。「ずっと見ていても不思議なほど見飽きません」(奥さん)

お二人がパートナーとして選んだのは、長野県に本社がある薪ストーブ会社、dld(ディーエルディー)の仙台ショールームでした。「薪ストーブのことを、機種選びや設置、メンテナンスまでトータルで相談できるのが心強いと思いましたね」とSさんは語ります。

ディーエルディー仙台ショールームの小畑さんと談笑するご夫婦。メンテナンスも含め、薪ストーブライフをトータルでサポートしてくれるので、安心感が大きいという
dld仙台ショールームの小畑さんと談笑するご夫妻。メンテナンスも含め、薪ストーブライフをトータルでサポートしてくれるので、安心感が大きいという

靴を履いて生活するアメリカンスタイルの暮らしに憧れていたご夫妻は「せっかく薪ストーブを置くし、普通じゃつまらない」と、思い切ってリビング全体を玄関から直接出入りできる土間仕様に。そのくつろぎの空間にふさわしい薪ストーブとして選んだのは、同社のイチ推しでもあるドイツ・ブルナー社製の「アイアンドッグ N⁰07」でした。

「アイアンドッグ」はその名のとおり犬をモチーフにした鋳物製の薪ストーブで、中でも日本の住環境に合わせて熱効率を格段にアップさせた最新の「N⁰07」は、どんなテイストの家にも合うシンプルなデザインや大きなガラス面が特徴です。「ショールームで見て一目惚れして、即決しました。洗練されたシンプルなデザインが素敵で、自分たちのアメリカンテイストな家にもピッタリだなと。調理に使いやすい点もポイントでした」。

犬がモチーフの鋳物製の薪ストーブ「アイアンドッグ」。そのシリーズのひとつ「N⁰07」は、日本の住環境に合わせて熱効率を格段にアップさせたモデルで、左右のどちらからでも薪をくべられる便利さや、大きなガラス面も魅力
精度の高い鋳鉄製で高い蓄熱効果を誇る「アイアンドッグ」。そのシリーズのひとつ「N⁰07」は、日本の住環境に合わせて熱効率を格段にアップさせたモデル。薪をくべるのに便利なサイドドアは、部屋のレイアウトや好みに合わせて左右どちらでも選択できる。大きなガラス面も魅力
Sさんは薪をくべながら「窓が大きくて炎がよく見えるのがお気に入りです」と満足そう
薪をくべながら「窓が大きくて炎がよく見えるのがお気に入りです」と満足そうな様子のSさん。炉内の薪を調整したり、灰を掃き出したりするときに使うツールセットをはじめとするアクセサリ類も、dldで買いそろえた

薪ストーブの楽しみの一つが薪ストーブクッキング。この機種は天板、炉内、灰受け皿のそれぞれで調理が楽しめる。遠赤外線効果により、素材の芯にまで簡単に火が通るのが魅力だ
薪ストーブクッキングも楽しみのひとつ。この機種は天板や炉内で調理できる。遠赤外線効果で、素材の芯にまで簡単に火が通る
これまでに煮込み料理やピザに挑戦した奥さん。「早く火加減のコツをつかんで、次はパンを焼いてみたい」
これまでに煮込み料理やピザに挑戦した奥さん。「早く火加減のコツをつかんで、次はパンを焼いてみたい」と意欲を見せる

実際の使用感についてお二人は「申し分なし!」と口をそろえます。「気づくといつの間にか家族が薪ストーブまわりに集まっています。前の家のときにファンヒーターに灯油を補充するのを嫌がっていた子どもたちも、薪をくべるのは率先してやってくれますよ」とSさんは笑います。

奥さんも「朝起きると前の晩の暖かさがまだほんのり残っていて、以前のように寒くて動きたくないということがなくなりました。エアコンやファンヒーターのような不快な風や臭いもなくていいですね」と、その快適さを実感しています。

土間リビングの一角に薪置場をレイアウト。「土間なので靴を履いたまま薪を運び入れることができて楽です」とSさん
土間リビングの一角に薪置場をレイアウト。「土間なので靴を履いたまま薪を運び入れることができて楽です」とSさん
薪ストーブの横に置かれた大きなバケツには、種火用の細かい木片をストック
薪ストーブの横に置かれた大きなバケツには、種火用の細かい木片をストックしている
土間の下には床暖房は入っていないが、薪ストーブからの熱がタイルに蓄熱されるため、寒さは感じないという
炉壁は室内のテイストに合わせて、色ムラや欠けなどのダメージ加工を施したブロックを採用。土間に床暖房は入っていないが、薪ストーブからの熱が床のタイルに蓄熱されて、寒さはあまり感じないという

Sさんは自身の経験を踏まえ「薪ストーブは後付けするとなると、工事も大変でコストもかかります。新築時に迷っている人は絶対に入れた方がいいと思います」と力説します。また当初の設計では、煙突を曲げてすぐ外に出す予定でしたが、dldの助言で、ドラフト(上昇気流)の流れがスムーズで、メンテナンスも楽な直線立ち上げの形に変更した経緯も。設計段階から薪ストーブ会社に入ってもらい、設置場所や煙突の取り付け方、薪を置く場所や薪を運ぶ動線などについて相談しながら進めたことが、満足のいく薪ストーブライフにつながっているとSさんは感じています。

吹き抜けの天井まですっと伸びた煙突が美しい。吹き抜けと煙突のおかげで隅々まで暖気が行き渡る
吹き抜けの天井まですっと伸びた煙突が美しい。吹き抜けと煙突のおかげで隅々まで暖気が行き渡る

「わが家で薪ストーブの最前列に一番長く居座っているのは、猫のリン太郎なんですよ。近づきすぎてヒゲを焦がしちゃうこともあるくらい」と微笑む奥さん。ご夫妻とお子さんたち、そしてかわいい愛猫と、家族みんなで充実した薪ストーブのあるおうち時間を楽しんでいます。

薪ストーブ前の特等席を独占するリン太郎くん。猫は家の中で最も快適な場所を知っていると言うが、まさにその通り
薪ストーブをじっと見つめるリン太郎くん。いつも薪ストーブ前の特等席を独占している。猫は家の中で最も快適な場所を知っているというが、まさにその通りだ

薪ストーブ設置・施工/(株)dld(ディーエルディー)仙台ショールーム
宮城県仙台市泉区実沢字宮東48-1
https://www.dld.co.jp/showroom/sendai/