三沢市郊外に完成したSさん宅は、約21坪(42帖大)のLDKが織りなすホテルのようなスケールが圧巻の住まいです。なかでも目を奪うのは、その大空間にそびえる3本の丸太柱。「広くゆったりとした空間に、ほれ込んだクリの丸太柱を使いたい。リビングには薪ストーブもほしい」というのがSさんの希望でした。

竣工当時のSさん宅のLDK。広々とした空間に3本の丸太柱が圧倒的な存在感を放つ
竣工当時のSさん宅のLDK。広々とした空間に3本の丸太柱が圧倒的な存在感を放つ
リビングから吹き抜けを見上げる。2階は屋内テラス風の空間にし、吹き抜けとの空間的つながりを優先した
リビングから吹き抜けを見上げる。2階は屋内テラス風の空間にし、吹き抜けとの空間的つながりを優先した
2階は開放感を重視して壁はつくらず、手すりも極力シンプルなデザインに
2階は開放感を重視して壁はつくらず、手すりも極力シンプルなデザインに

そんなSさんの想いを叶えたのが豊川建築工房。同社は、規模の大小やデザインスタイルを問わず、どんな家づくりのイメージにも柔軟に対応。自由度の高い設計と自社大工による確かな施工で、豊富な実績を誇るビルダーです。では、今のSさん宅の姿も見てみましょう。

玄関は常にすっきりときれいに保てるよう、来客用と家族用で分けている。奥の家族用玄関には、収納たっぷりのシューズクロークも設置
玄関は常にすっきりときれいに保てるよう、来客用と家族用で分けている。奥の家族用玄関には、収納たっぷりのシューズクロークも設置
以前から薪ストーブのある暮らしを楽しみたいと思っていまたというSさん。後ろの扉が薪小屋の土間収納につながっているので、薪の補充もスムーズ
以前から薪ストーブのある暮らしを楽しみたいと思っていたというSさん。後ろの扉が薪小屋の土間収納につながっているので、薪の補充もスムーズ
存在感のある3本の丸太柱はこの家のシンボル。ご夫妻も広々とした空間を大樹が支えているような仕上がりに大満足のご様子。南東に大きく開いた窓からは四季折々の借景を楽しむことができ、まるでリゾートホテルに来た感覚に
3本の丸太柱はこの家のシンボル。ご夫妻も広々とした空間を大樹が支えているような仕上がりに大満足のご様子。南東に大きく開いた窓からは四季折々の借景を楽しむことができ、まるでリゾートホテルに来たような感覚に

建築地はSさんのお母さんが住む実家と同敷地内だったため、設計はまず実家との調和を図ることからスタート。外観デザインについては、落ち着いたトーンのモダンスタイルを採用しました。また、既存の庭の植栽を借景として活かせるよう窓は大開口とし、南面道路側の欄間窓にはあえてカーテンを付けず、照明に浮かび上がる丸太を周囲から楽しめるようにしたのもこの家ならではのポイントです。

キッチン壁は外壁材を用いて重厚感を演出。天然木仕上げのシステムキッチンがナチュラルでラグジュアリーな雰囲気に似合う。後ろには、食品庫を設けているので家事導線も便利で使いやすい
キッチン壁は外壁材を用いて重厚感を演出。天然木仕上げのシステムキッチンがナチュラルでラグジュアリーな雰囲気に似合う。後ろには食品庫を設けているので、家事導線も便利で使いやすい
「セラミックと天然木による重厚感のあるデザインに一目ぼれしました。キッチンからはリビングと外の風景を一望でき、開放感も抜群です」と奥さん。キッチンの後ろには、食品庫を設けているので家事導線も便利で使いやすい
「セラミックと天然木による重厚感のあるデザインに一目ぼれしました。キッチンからはリビングと外の風景を一望でき、開放感も抜群です」と奥さん
リビングは屋根なり吹き抜けの開放的な空間。きちんとした住宅性能のおかげで大空間でも薪ストーブやエアコンで、十分快適に過ごせる
リビングは屋根なり吹き抜けの開放的な空間。高い住宅性能のおかげで、大空間でも薪ストーブやエアコンで十分快適に過ごせる

なお、木造住宅ですが吹き抜け部分にはつなぎ材を使っていません。外壁の見切り部分を化粧材ではなく構造材として使っているためで、これによって広い空間により一層の広がりが生まれ、物理的にも視覚的にもダイナミックな空間づくりを実現しています。

規格外の広さばかりに驚かされますが、住宅性能もしっかり確保。UA値0.5・C値0.2という高い断熱・気密数値を実現し、薪ストーブを使わない日もエアコンだけで十分暖かく過ごすことができます。また、吹き抜けに暖気がたまらないよう天井部分にはシロッコファンを設置し、ダクトで床下まで暖気を送っているのでコールドドラフトなども軽減されます。これだけの大空間でも、温度差に悩むことはありません。

屋根なりの天井のおかげで圧迫感のない、心地よいセカンドリビング的な空間でもある2階の書斎には、カウンターを造作。天井近くの暖気を取り込んでダクトで床下に送る工夫も
屋根なりの天井のおかげで圧迫感のない、心地よいセカンドリビング的な空間でもある2階の書斎には、カウンターを造作。天井近くの暖気を取り込んでダクトで床下に送る工夫も
ロフト付きの子ども部屋は約6帖。パブリックは広く、プライベートはコンパクトというメリハリのある間取り
ロフト付きの子ども部屋は約6帖。パブリックは広く、プライベートはコンパクトというメリハリのある間取り
子ども部屋の床を半階分上げて、その下を収納スペースとして活用している。買い置きのストック品など収納できて便利
子ども部屋の床を半階分上げて、その下を収納スペースとして活用している。買い置きのストック品など収納できて便利

吹き抜けの大開口から四季折々の緑を望み、室内には見て触れて癒されるシンボルツリーのような丸太柱と薪ストーブの炎。まるで森に還ったかのようなラグジュアリーな時間と空間が、家族のくつろぎにつながっています。

敷地南面から見るSさん宅の夕景。温かな照明の中に丸太柱が現れ、幻想的なムード。欄間窓にはあえてカーテンを付けず、周囲の目を楽しませている
敷地南側から見るSさん宅の夕景。温かな照明の中に丸太柱が現れ、幻想的なムード。欄間窓にはあえてカーテンを付けず、周囲の目を楽しませている