既成概念にとらわれない
自由な家づくりを
体感できるモデルハウス

福島県いわき市を中心に、施主に寄り添った自由設計の注文住宅を手がけている佐藤大建築事務所。2019年には市内小名浜でコンセプチュアルな賃貸戸建て住宅「ONAHAMAテラスハウス」を企画するなど、既成概念にとらわれない住まいや暮らしの空間の提案に力を入れています。

2020年5月に完成した「Concept Style モデルハウス」も、家づくりにおけるさまざまな提案、ヒントを多くの方々に体感してもらいたいとつくられました。

市の北西部にある高台の中腹。市内中心地まで車で20分ほどながら、周囲には緑も多く残る気持ちの良い場所です。分譲地の入り口にあるモデルハウスは四角いすっきりとした外観で、真白い壁と構造材や庇の木の組み合わせに、個性が感じられます。

横長のシンプルなフォルムの外観。外壁は白のガルバリウム鋼板仕上げで、部分的に木の経年変化も楽しめる
横長のシンプルなフォルムの外観。外壁は白のガルバリウム鋼板で、部分的に木の経年変化も楽しめる
デッキは道路からの視線を遮りつつ、東西に心地よい風が吹き抜ける設計。現しの構造材が建物に個性を添える
デッキは道路からの視線を遮りつつ、東西に心地よい風が吹き抜ける設計。現しの構造材が建物に個性を添える
玄関は建物の西側にあって、かわいいメールボックスが迎えてくれる
玄関は建物の西側にあり、かわいいメールボックスが迎えてくれる

このモデルハウスの大きな特徴のひとつは、スキップフロアを巧みに組み合わせた空間構成です。建物は2階建てながら、屋内のフロアの高さは4層に分けて設計。1階のダイニング・キッチンから玄関を挟んで数段下がったレベルに主寝室を。さらに2階のリビングから数段上がったところに子ども室と、縦方向の空間を効果的に使い、機能的かつ変化に富んだ生活の場を提案しています。

「各居室をきちんと分けながらも、全体に目が届く。逆に人の気配は感じても気にはならない。そんな間取りを目指しました」とこのモデルハウスを設計した建築家の佐藤大さんは話します。

ダイニング・キッチンから階段を上がった先に2階リビング。逆に小階段を下りると主寝室へとつながる
ダイニング・キッチンから階段を上がった先に2階リビング。逆に小階段を下りると主寝室へとつながる
ゆとりの広さの主寝室。構造材を現しにした壁面に棚板を施工すれば、書棚や雑貨を飾る棚がつくれる
ゆとりの広さの主寝室。構造材を現しにした壁面に棚板を施工すれば、書棚や雑貨を飾る棚がつくれる
リビングは東西両側に大きな窓が設けられ、明るく心地よい空間に
階段を上がると、パノラミックな2階リビングが広がる。東西の両サイドに連なる大きな腰高の窓が、周囲を囲む眺望と外の光を気持ち良くとり込む
子ども室は中央で2室に分けることも。家族の変化にフレキシブルに対応できる
2階リビングとスキップフロアでつながる子ども室は、中央で2部屋に分けることもできるよう設計。家族の成長やライフスタイルの変化にフレキシブルに対応できる

家づくりの参考になる
具体的で役立つ
アイデアがいっぱい

このモデルハウスは、建坪が33坪ほど。実際の生活の場を想定してつくられているため、間取りや眺望のとり込み方、心地よい空間にするためのサイズ感や内装仕上げのコーディネートなど、家づくりの参考になる具体的なアイデアが、そこここに散りばめられています。

例えば、スキップフロアを用いると天井が低くなって圧迫感が出ると思われがちですが、部屋の配置や開口のとり方、吹き抜けの位置などをしっかりと検討すれば、圧迫感を回避できることがこのモデルハウスに入ると分かります。むしろ、土地が狭くてコンパクトな住宅でも、開放感のある家づくりが可能なことを体感できます。

部屋のレイアウトを工夫すれば、スキップフロアを多用した空間でも開放感を得られる
部屋のレイアウトを工夫すれば、スキップフロアを多用した空間でも開放感を得られる
開口部のとり方も、空間の印象を決める大事な要素
開口部のとり方も、空間の印象を決める大事な要素。下から見上げると空だけが見えて気持ち良い

天井や壁を現しにした内装は、ともするとラフな印象に寄りすぎてしまいますが、明るい色味のナラ無垢フローリング、白い間仕切り壁や階段の手すりといった要素をバランス良く組み合わせると、上質さを持たせることができます。そのことが、このモデルハウスを訪れるとよく分かるでしょう。

ほかにも、主寝室の一角に設けた大容量のウォークインクローゼットやテレワークにも便利な書斎コーナー、デッドスペースを生かした収納や造作の洗面カウンターなど、家づくりの前に見ておきたい気になるポイントが「Concept Style モデルハウス」には、いくつも詰め込まれています。

マックイーン社のシャボンライトがシンボリックな階段まわり。
マックイーン社の「シャボンライト」がシンボリックな階段まわり。天井や壁にラフな木の素材感があっても、やさしいトーンのナラ無垢フローリングや白い間仕切り壁、白い階段の手すりと組み合わせると、上質さを演出できる
ウォークインクローゼットは、大容量の収納力。衣装ケースを組み合わせるなどアレンジもしやすい
ウォークインクローゼットは、大容量の収納力。衣装ケースを組み合わせるなどアレンジもしやすい
水まわりは広めのスペースを確保。造作の洗面化粧台、浴室のいずれも使い勝手を重視している
水まわりは広めのスペースを確保。造作の洗面化粧台、浴室のいずれも使い勝手を重視している
リビングのテーブルもこの家に合わせたオーダーメード。「家づくりでは、ぜひ家具も一緒に考えてほしい」と佐藤さん
リビングのテーブルもこの家に合わせたオーダーメード。「家づくりでは、ぜひ家具も一緒に考えてほしい」と佐藤さん
壁の構造材を棚として生かして、お気に入りの雑貨やグリーンを飾るのも楽しい
壁の構造材を棚として生かして、お気に入りの雑貨やグリーンを飾るのも楽しい

住まいのサイズ感や明るさ、素材感や動線の良し悪しというのは、意外と想像とは違うもの。写真で見たり、WEB記事や本を読んだりして知識として知っていても、モデルハウスという3次元に実際に足を踏み入れることで、新しい発見につながるはずです。

この家にふさわしい家具までもコーディネートされ、自分たちのこれからの暮らしをイメージしやすい「Concept Style モデルハウス」に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

佐藤大建築事務所 Concept Style モデルハウス
福島県いわき市小川町塩田手ノ倉74-12(場所の詳細はお問い合わせください)
TEL/ 0246-88-8531
営業時間/10:00-17:00(予約制)
◎ホームページ https://www.daisato.jp/