弘前市中心部の南東、りんご畑が広がる閑静な場所に、Hさんご家族とお母さんが暮らす二世帯住宅が建って1年。道路から奥に延びる敷地に建つHさん宅は、縦張りのガルバリウム鋼板とスギ板が調和する外観が個性を感じさせます。
設計・施工を手掛けたのは地元の髙山建築。木造建築の施工から2008年に会社を設立、常に地域のより良い工務店を目指し、研鑽と努力を重ねてきた工務店です。「地球環境に配慮した注文住宅」をモットーに、自然素材の採用や高い断熱性能など、次世代に繋がる家づくりを提案しています。自然素材、特に木の可能性や豊かさ、美しさを生かした住まいづくりの提案や、住宅の品質向上やエネルギー問題にも積極的に取り組んでいます。
Hさん宅でもチェリーやウォールナットのフローリングや紙クロスなど、自然素材をふんだんに用いています。お母さんが暮らす1階は段差をなくし、生活の動線をコンパクトに集約。料理や洗濯といった家事も楽にできるように配慮しました。スギ1枚板のキッチンカウンターや、神代スギをはじめ5種類もの県産材を使った建具など、髙山建築ならではの木へのこだわりが詰まっています。
一方、2階はHさんご家族がゆったり暮らせる広さを確保。15帖ものLDKには大きな窓を設け、開放感を演出しています。居室以外にも階段や洗面台など、木の質感と、機能とデザインを考えた造作が随所に見られ、家族の快適な暮らしへの心配りが感じられます。また、部屋と部屋の間、部屋と廊下の間などのあちこちに通気口が開けられているのは、空気を通し屋内の温度を一定にするためです。
Hさん宅は、一次エネルギー消費量をゼロにできる「ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）」仕様。太陽光発電での創エネ、そして断熱性能の強化とエアコンの暖冷気の循環を考えた設計で、省エネ性の向上を図りました。住んでから1年が経過し、夏場の発電量は期待以上だったそうで、年間を通し、光熱費はかなり抑えられたそうです。自然素材が心地よい省エネ住宅に、ご家族も大満足のご様子でした。
