「良いものを長く大切に使いたい」というHさんのこだわりは、読書に音楽、バイク、登山と多彩な趣味にも反映。10年前に結婚して、共働きで2人の子どもを育てるようになっても、その一貫したモノへの姿勢は変わりませんでした。「お陰で、本やCD、道具類は増える一方。賃貸の3LDKの一室は、夫が集めたモノに占領されていました。子ども室のない賃貸暮らしはいよいよ限界かなと思いました」と、奥さんは新築のきっかけを語ります。
タイミングよく、奥さんの実家に隣接する土地を所有していた親戚から、宅地購入の申し出がありました。「出産以来、妻の両親が子育てをサポートしてくれていましたので、できる限り実家の近くに住みたいという希望も現実になって、新築に弾みがつきました」と、Hさん。そして、ご夫妻は古民家の再生を手掛け、こだわった家づくりをする会社だと以前から気になっていた武部建設を訪問。「対応してくれた武部社長のモノづくりのビジョンがとても明確で、僕らのこだわりや好きなテイストも理解してくれると思い、新築を依頼しました。地元の工務店という安心感があり、市の補助金が使えるのも魅力でした」。
そう語るHさんは、数えきれないほどの本とCD、レコードを収められる充実した収納計画を要望。一方、奥さんは「素材感を大切にした小ぢんまりとした居心地の良い空間」を望んでいました。160坪という恵まれた敷地条件を生かし、武部建設が提案したのは、庭に面して南北に伸びた横長の住まい。玄関からダイレクトにつながるDKとリビングの間には、壁を設け本棚とTV台を兼ねた収納を造作。さらにHさんの音楽室、最深部には客間となる和室をレイアウト。敢えて吹き抜けを造らず、庭を望む開口を連続して設けることで1階と庭空間の一体化を図り、抜けのある居心地の良いくつろぎ空間を計画しました。
モノに並ならぬこだわりを持つHさんは、プラン時に「災害時の備えとして、自然エネルギーを利用した暮らしを実現したい」と、薪ストーブの採用も希望。武部建設はインテリア性に優れ、美しい炎が楽しめるスウェーデン・コンツーラ社の鋼板ストーブをリビングに設置することを提案しました。
2019年6月、待望の新居が完成。イメージ通りの仕上がりにご夫妻は大満足。「新築してから、家族そろって自宅で過ごす時間が多くなりました」と笑顔で語る奥さん。懸案のモノ問題も、充実した造作収納によって解決されました。「僕らの感性にフィットする提案をいくつも重ねながら、最善の住まいになるよう導いてくれた武部建設には、とても感謝しています」とHさんもしみじみと話してくれました。