地域密着企業として岩手の気候風土にマッチした家づくりを実践し、長く快適に住み続けられる住まいを追求する岩手ハウスサービスは、ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジーを6年連続受賞。創業当時から全館暖房に取り組み、20年前からは全棟気密測定も実施しています。
子どもの成長を機に、実家敷地内に新居を構えたFさん。「建てるなら性能の良い家がいい」と希望し、依頼したのが高性能住宅で高い実績を誇る地元の岩手ハウスサービスでした。一棟一棟の性能値を明らかにし、「これならば間違いない」と厳密にチェックした上での引き渡しを徹底している同社の家づくりの姿勢が決め手になり、「性能数値だけではなく、良い家を提供したいという姿勢に共感しました」とFさんはいいます。
岩手山を望む実家敷地内に完成した新居は、黒いガルバリウムがスタイリッシュなモダンな外観が印象的。
間取りや内装デザインは、奥さんが一目惚れしたキッチンを中心にプランニングしました。いわば「キッチンから始まる家づくり」です。どんな間取りにどうキッチンを配置すれば収まりがいいのか、どんな内装仕上げがデザイン的にマッチするのかを吟味し、結果、ブラックウォールナットの床や板張り天井がキッチンの雰囲気によく似合う、落ち着いたアーバンスタイルの空間に仕上がりました。
また、将来的なライフスタイルの変化を想定しているのもポイント。親との同居にも対応する可変性のある間取りや、吹き抜けやリビング階段などはあえて避けて各自のプライバシーを確保するなど、空間のつながりと独立性にメリハリをつけた設計としました。
性能面では、1階全体をエアコン1台で暖冷房できるよう断熱施工と気密化を徹底しています。これによりUA値0.38、C値0.15という、高い住宅性能を実現。熱交換換気システムの採用で換気ロスも最小限にとどめたほか、庇を出して冬の日射取得や夏の日射遮蔽にも配慮しました。さらに、風が通りやすい立地条件を活かして東西南北に開口部を設けたのもエコで快適な暮らしのポイントです。夏は自然の風が心地よく室内を通り抜け、エアコンだけに頼る必要がありません。
気になる光熱費は平均月額1万3000円程度で、暖房や給湯エネルギーの増える真冬も2万円台で済んでいるといいます。「マンション時代より広くなったのに、光熱費はむしろ安くなりました」と、経済性にも納得の住まいになっています。