4年前、転勤を機に暮らしの拠点を旭川に定めたいと思ったOさん。「共働きなので、利便性最優先で見つけた住宅でした」と、JR駅まで自転車で10分、築17年の物件を購入しました。しかし、住むほどにキッチンの狭さや水まわり設備の古さ、冬のカビや結露などが気になり始め、2017年夏からリノベーションを検討。依頼先を探している時に偶然、アクト建築工房のホームページを見つけた奥さんは「造作のセンスの良さを見て、ここにお任せしたい」と思ったといいます。
ご夫妻の希望は2階の増築と子ども部屋の確保、水まわりや壁紙の一新、設備の交換など多岐にわたりました。アクト建築工房の澤田さんは、忙しい奥さんの家事が効率よく行えるよう、キッチンと水まわりの大改修を提案。その一方で、しっかりとした既存の2×4工法の構造と断熱性能、オール電化のシステムを生かしたプランを作成しました。
「大切なのは、性能と設備、内装、インテリアにかかるコストの適正配分です。リノベーションにおいても、お客様が望まれる心地よさを実現するために、ハードとソフトのバランスを整えることが重要。まだ使えるモノは生かす方向で予算を調整し、多彩な要望に応えられるようにしました」と、澤田さん。
2018年8月、2階の増築を含めたリノベーションが完了。一新された水まわりの造作には、経年変化で既存の木部と自然になじむサクラ材と大理石を採用。素材感を生かしたアクト建築工房らしい造作に「設備を取り換えるだけのリフォームとは、やっぱり違いますね」と、奥さんは話します。
キッチンはトイレ、ユーティリティと動線がつながり、家事効率が向上。クラシックな雰囲気を漂わせる既存の意匠に合わせて、内装にも手が入れられました。経年変化が美しい素材と普遍的なデザインを生かしたリノベーションで、Oさんご家族の住まいは歳月を重ねるほどに住みよさと味わいを増していくことでしょう。
また、より心地よい室内環境を実現するため、暖房給湯設備を最新の地熱暖房機とヒートポンプ式の温水器に交換。これにより、月々のランニングコストがぐっと下がったといいます。「壊れていた第1種換気も澤田さんのすすめで第3種換気に替えました。洗濯物の乾きが格段に良くなって、改めて換気の大切さを実感しました。これで、冬の結露やカビの悩みも解消されるでしょう」。
今回のリノベーションに大満足し、次は外壁の改修を考えているそう。「そう思える会社と出会えて、本当に良かったです」と嬉しそうに話す奥さんでした。