こんな間取りにしたい。
あんなインテリアの部屋に暮らしたい。
この設備を使いたい。
あれこれ夢が膨らむ家づくりですが
その実現には「誰と建てるか」がとても重要です。
Sさんご夫妻が出会ったのは、空間工房D.O.A。
家づくりの過程で現れる
いくつものハードルをともに乗り越え
憧れを思いどおりに叶えた
高台の小さな平屋を訪ねました。
憧れの住まいづくりに不可欠な会社選び
依頼の決め手は「ファーストプラン」
三春町の高台に立つSさん宅は、約22坪の平屋の住まいです。グレーで統一されたシンプルな外観デザインが、自然豊かな周囲の景観に溶け込んでいます。
以前は町内にあるSさんのご実家で暮らしていましたが、お二人ともインテリア好きだったことから「自分たちのお気に入りの家具やインテリア、好きなテイストや色に囲まれて暮らしたい」と、家づくりをスタートさせました。
ところがパートナー探しが難航。「予算が折り合わなかったり、目指したい家の好みや希望がうまく伝わらなかったりで、どこも決め手に欠ける感じでした」と、Ｓさんは振り返ります。
そんな中で最後に出会ったのが、住宅雑誌で見知っていた空間工房D.O.Aでした。同社の高性能な住宅仕様とデザイン性に魅力を感じていたご夫妻は、実際にやりとりをして、インテリアのセンスやスピード感のある対応が自分たちに合っていることを実感。何よりも依頼の決め手となったのは、提案されたファーストプランでした。
ご夫妻が望んだのは「敷地の北側に広がる安達太良山の風景を享受できる、無駄のないコンパクトな平屋」。奥さんは「安達太良山の眺めはこの土地を選んだ大きな理由ですし、将来の暮らしを考えると平屋が理想でした」と、その理由を説明します。
提示されたファーストプランは、キッチンのレイアウトとトイレの位置以外は完成した新居とほぼ同じ。住まい手の要望や好みを受け止め、プランに落とし込んでいく同社の設計力の高さが見て取れます。
立地を生かしつつ限られた空間を有効利用
ハイレベルな住宅性能も大きな魅力
この家はコンパクトですが、窮屈さとは無縁。リビングに足を踏み入れると大きなピクチャーウィンドウの先に、安達太良山を望む眺望が広がります。寝室や洋室の窓も景色を切り取るように設けられていて、刻々と移ろう山の表情が、日常に潤いをもたらします。
不要な動線を排した間取りもポイントです。玄関に入ってすぐ左手のクローク兼パントリーは、収納とダイニングへの裏動線を兼ねた設計で、ほかにも寝室の上部の広い小屋裏収納、洗濯家事が１ヵ所で完結するランドリースペース、省スペースな壁付けのＩ型キッチンなど、限られた空間を有効活用するための工夫が満載です。
住宅性能もご夫妻の期待どおり。空調・換気は、同社オリジナルのダクト式暖冷房と第一種換気システム「DECAS（デカス）」を用いて、天井裏に格納したエアコン1台のみで制御する仕組み。高い断熱・気密性能との相乗効果もあって、家全体の温度差がなく快適です。「太陽光発電パネルを搭載しているので、発電量の多い夏は収支がプラスでランニングコストが安いのも嬉しいですね」と、奥さんは笑顔で話します。
内装仕上げにこだわった室内は、Sさんが厳選したビンテージ家具や北欧の名作照明に彩られ、すべてが心地よく納まっています。「大好きな物に囲まれる理想の暮らしが叶いました。安達太良山の眺めも相まって、心豊かになる住まいです」と話すお二人の笑顔から、家への深い愛情が伝わってきました。
Owner’s Favorites
Favorite Point 01
デンマークのビンテージ家具
インテリアに造詣が深いSさんは、60～70年前にデンマークで使われていたビンテージ家具をダイニングの食器入れや洗面脱衣室の作業台としてセレクトした。ソファは北海道の家具職人に依頼したオーダーメード。ダイニングテーブルは郡山市の家具店で購入した。椅子もビンテージ品やそのリプロダクト品で統一している。家づくりに際して空間工房D.O.Aにはどの家具を置きたいかをあらかじめ伝え、設計を依頼したそう。
Favorite Point 02
北欧の名作照明
空間のアクセントとなる照明にもSさんのこだわりが光る。リビングのペンダントライトと寝室のブラケットライトは、デンマークを代表する王室御用達の照明ブランド「レ･クリント」のもので、日本の折り紙をヒントにデザインされたシェードの繊細なプリーツが印象的。ダイニングのペンダントライトは、デンマークの老舗照明器具メーカー「ルイスポールセン」のもの。北欧のデザイナーズ照明のやわらかな光が、安らぎのひとときを演出する。
Favorite Point 03
経年変化を楽しむ真鍮
玄関の表札、空間を隔てる見切り材、ドアの取っ手、カーテンレールやタッセルフック、布巾用のタオルハンガーなど、随所にお二人が大好きな真鍮が使われているのもこの住まいのポイント。キッチンはメーカー品ながら、取っ手のみを真鍮に変更するなど、細部にまでこだわった。新品時は金色で華やかながら、使い込むほどに味わいを増す真鍮。その上品で深い色合いが、色味を抑えたシンプルな空間に自然となじむ。
■建築データ
□構造規模：木造（在来軸組工法）・平屋建て
□延床面積：73.96㎡（約22坪）
□主な外部仕上げ
屋根/ガルバリウム鋼板
外壁/湿式塗壁
建具/玄関ドア：断熱ドア、窓：樹脂サッシ（トリプルガラス）
□主な内部仕上げ
床/フローリング・リノリウム
壁・天井/エコフリース
□断熱仕様 充填断熱＋付加断熱
基礎/ビーズ法ポリスチレンフォームA種特号90㎜
壁/高性能グラスウール16㎏105㎜＋ビーズ法ポリスチレンフォームA種3号90㎜
屋根/アキレスQ1ボード61㎜＋高性能グラスウール16㎏180㎜
□性能数値 UA値：0.20W/㎡K
□暖冷房方式：DECAS DOAオリジナル暖冷房■工事期間
令和4年10月〜令和5年3月（約5ヵ月）
