.水まわりは青藍色で統一。素材のラフな質感と色の鮮やかさが、この家ならではのリズムを生み出している

テナントやシェアハウスを有する築38年のビルのワンフロアを自邸としてリノベーション。家族が思い思いに過ごせるスペースがある広いLDKと、寝室やクローゼットルームを隣り合わせにすることで、スムーズな家事動線を確保。デザインと使い勝手の良さを両立させています。ラフな素材感を魅力として捉えながら、アクセントとなる色味を散りばめ、新しい価値を生み出した住まいです。

◎家族構成/夫婦40代、子ども2人
◎構造規模/マンション・築38年
◎設計/(株)建築工房DADA
◎施工/(株)グラント

上下の写真は、工事前後を同じアングルで撮影したもの。間取りを見直し、元々和室とその押入れだった場所をキッチンにつくり変えた(after)

上下の写真は、工事前後を同じアングルで撮影したもの。間取りを見直し、元々和室とその押入れだった場所をキッチンにつくり変えた(before)
リビングから北側を望む。現しの躯体や窓から覗く街路樹など、さまざまな有機的な要素が空間に厚みを持たせている(before)

リビングから北側を望む。現しの躯体や窓から覗く街路樹など、さまざまな有機的な要素が空間に厚みを持たせている(after)

ダイニングには、北側の窓からいつでも安定した光が届く。空間のフォーカルポイントとなっている黄色の書棚をはじめ、奥さんこだわりのビビッドな色合いのインテリアが、空間を程よく引き締める
街路樹の緑が心地よい北側のカウンターは、古材の風合いを忠実に再現した塗装仕上げ。化粧台や勉強机、仕事用のデスクなどフレキシブルに使える

子どもたちが巣立ったあとの夫婦2人だけの生活を考慮し、リビング横に配した寝室。シャンデリアや壁の柱のモール材など、クラシカルな設えが印象的

奥さんの念願だったクローゼットルームは、リビングの隣に配置。出入り口や壁にはあえて粗さを残してラフな印象に

玄関からリビングへ続く中廊下や、洗面などの水まわりは、以前の間取りや配管を活かして再構成(before)
玄関からリビングへ続く中廊下や、洗面などの水まわりは、以前の間取りや配管を活かして再構成(after)
トイレの床は六角形のタイル仕上げに。床材とタイルの取り合い部分にまで、奥さんのこだわりが光る
「室内をアーバン・ジャングル化するのがこれからの夢」という奥さん。かたちや種類を吟味しながら、これからじっくりとお気に入りのグリーンをインナーテラスを中心に増やしていく予定だという

ソファを3台置く、という奥さんの理想が形になったリビング。家族4人が揃っても余裕のある大空間