「大事にしているのは、敷地の魅力を生かすこと。現場の判断でプランを変える場合もあります。それは、職人も『いいものをつくりたい』という、我々と同じ思いを共有しているからできることです」。そう語るのは、伊藤建友の高橋秀彰常務。
周囲の環境から住まいづくりを考える同社の家づくりの価値観やエッセンスを凝縮したのが、新たに誕生したモデルハウスです。30坪とコンパクトながら、風致地区という豊かな自然環境を生かし、素材感の際立つ上質な住空間を実現しています。
外観は地元の秋田スギを使用した総板張り。玄関ドアを開けると、地域で採掘された院内石を敷き詰めた重厚感ある玄関ホールが現れます。この石畳の下には低温水パイプを敷設し、土間を通して空間全体を暖める仕組み。美しさと性能を掛け合わせた巧みな技が光ります。
ケヤキの階段を上るとLDKが出現。南面には広いバルコニーを設え、ダイニングと外界が一体化。室内の最奥に配置したリビングはほんのり暗く、キッチンやダイニングの明るさとは対照的な佇まいを醸し出します。
開口部、天井の高さなどにメリハリをつけることで陰影を際立たせた印象的な住まい。陽射しや風、四季の変化を身近に感じながら暮らすことのできる、心豊かな時間がそこには流れていました。
秋田県は冬が長く、その間は太陽もほとんど顔を出しません。そこで伊藤建友は、同じ北国である北欧をはじめ、ヨーロッパの暮らしの楽しみ方を家づくりに取り入れるようになりました。例えば陰影を意識することで、暗がりから見る窓の美しさが際立ちます。「北国の暮らしに豊かさを」をテーマに、厳しい冬の暮らしに対する答え探しから始まった家づくりが、今では「四季折々の喜び探し」へと着想がより前向きなものへと変化してきました。
弊社のコンセプト住宅「クロスライン」の7年ぶりのモデルハウスは、そんな「感じる」という、決して視覚だけではない感覚的なものを大切にして丁寧につくり上げた住まいです。家を建てるという一生一代の大事業を前に、一人でも多くの方々の参考となり、価値観を共有できることを願っています。
\2022/11/14発売!「東北の工務店と建てる。」2023年版/
「工務店」やその家づくりについて、皆さんはどのくらいご存知でしょうか?大きな住宅展示場にモデルハウスを持ち、多数のメディアで大々的に広告している大手ハウスメーカーに比べ、地域の「工務店」は、興味はあってもなかなかその実情を把握しにくいのが現状です。
そこで今回は、それぞれに特徴や強みの異なる工務店との家づくりをご紹介。工務店をパートナーに選んで建てた実例と住まい手の声を通じ、その魅力を紐解きます。す。
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