Sさん宅は、築35年の中古物件を購入し、リノベーションした住まいです。真新しい新築の家が好みではなかったというご夫妻。地域に密着しながら中古リノベを扱う増子建築工業を知り、興味を持ったそうです。「一番の決め手になったのは、モデルハウスを見学した際、娘の反応が良かったこと。無垢の床で気持ちよさそうに寝転ぶ姿を見て、増子さんへの依頼を決めました」。
そんなSさん宅には、奥さんのこだわりがたっぷりと詰まっています。以前は3部屋に区切られていた空間の壁を取り払い、広々としたLDKをレイアウト。また、大容量の造作本棚を備えたワークスペース、ファミリークロークを兼ねたランドリールームも完備するなど、コンパクトな中に快適な暮らしを叶える間取りを実現しました。内装は、モデルハウスと同じ浮造り加工のスギ無垢の床、玄関やLDKの壁には珪藻土を採用し、シンプルながらも温かみのあるテイストに。真鍮の見切り、木の色を生かした幅木をはじめ、細部にまで好みが反映されている点にも注目です。
同社がリノベーションにおいて最重視している断熱改修もしっかりと施されました。もとの家はほぼ無断熱状態だったため、外壁の張り替えの際、充填断熱を施工。1階の開口部はアルミ樹脂複合サッシとペアガラスに入れ替え、2階は既存の窓に内窓を付けて二重窓としました。採光や通風、プライバシーの確保を考慮し、1階の窓は位置や大きさも大幅に変更しています。
「『無理かな?』と思うことも全部取り入れていただき、素敵にまとめていただいて感謝しています。楽しく家づくりができました」と奥さん。歴史を刻みながらも新たな価値が加わったこの家で、親子三人充実した日々を紡いでいます。
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都市部の土地不足やミニマルな暮らしへの欲求の高まりなどを受けて、コンパクトな家の需要も増えています。一方で、コンパクトというと「小さい」「狭い」「窮屈」というマイナスイメージを持つ人も多くいるのではないでしょうか。
そこで今回は、延床面積がそれぞれ29坪、29坪、26坪という「コンパクト」なお宅を訪問。コンパクトな家は狭いのか、空間が小さいことにはどんなメリット・デメリットがあるのか、充実したコンパクト空間にするためのコツは何なのか、その実態を探ってきました。
プロが語るコンパクトな住まいを豊かにする空間の工夫と、いま大切にしたいことにも注目です。
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