前回の記事では「メンテナンス」についてご紹介しましたが、「薪の調達」もオフシーズン中に済ませておくべき薪ストーブ生活の大事な作業です。そこで前回に引き続き、札幌市のHさん宅での薪の配達の様子をご紹介します。
▼前回の記事はこちら
専門店に相談して良かった!安心で快適な薪ストーブ生活のススメ(メンテナンス編)
ひと冬分の上質な薪を自宅に届けてもらえる
札幌市の北海道リンクアップでは、薪の部門「リンクウッド」を通して、同社で薪ストーブを購入した「リンクアップクラブ」メンバー向けに薪の製造・販売も行っています。提供しているのは、長さや太さ、木の状態などプロ目線で基準を定め、一定の乾燥期間を設けた100%道産材の薪です。
Hさんは今回、この冬に使う予定で3㎥の薪を注文しました。ちなみにこのトラックに積める量は4㎥で、それ以上の注文の場合は2往復して届けてくれるとのこと。荷台の薪は両端を互い違いに積み重ねた井桁積みにして、移動中に崩れないように工夫されています。
これだけの量の薪を自分で割って積み上げるとなるとなかなかの重労働ですが、一方で薪割りは運動やストレス解消にもなり、「薪ストーブ生活ならではの楽しみ」という側面も。「一部だけ自作するなど、このサービスを上手に利用して、薪づくりを無理なく楽しんでいただきたいですね」と高橋さんは話します。
Hさんの家は、トラックでも通行しやすい幅の広い道路に面した立地。さらに、薪棚のすぐ近くまでトラックを乗り入れられるレイアウトで、薪の搬入には理想的です。薪配達専門のスタッフが慣れた手つきで薪を抱え、薪棚に次々と積み上げていきます。
搬入作業開始からおよそ40分程度で、庭とウッドデッキの2ヵ所にある薪棚の中にナラ材の薪が美しく収まりました。この薪棚の設置場所も重要です。特に雪の多い地域では、薪を取りに行くたびに雪かきが必要な場所に薪棚があると、とても不便です。
そうならないために高橋さんは「薪棚はカーポートなど屋根のある建物の一角や、日常生活の動線上に配置するといいでしょう。いつも使う動線なら、雪かきをしてありますからね」と家づくりのプランニング時のポイントを教えてくれました。
薪ストーブ本体と煙突のメンテナンス、薪の搬入を終えたHさんは「寒くなって薪ストーブを焚くのが待ち遠しい」と笑顔。この冬も自宅の薪棚でさらにしっかり乾燥した上質な薪が、メンテナンス済みの薪ストーブの中で、心安らぐ炎と暖をご家族に届けます。