「自然の中で暮らすこと」を希望したWさんご一家。およそ5年がかりで探し出した土地は、札幌市中央区でありながら、小川の流れる雑木林に囲まれた自然の迫る理想的なロケーションでした。
川のせせらぎと、春を待つ豊かな木々。新居の大きな窓いっぱいに広がる景色は、Wさんご夫妻が思い描いていた日常のシーンそのもの。キャンプ好きのWさんは屋外で火を扱う機会が多く、新築に際して「外にいるように気持ちがいいこの家の中で、炎を眺めて楽しみたい」と、薪ストーブを導入することにしました。
インターネットを中心に情報収集をしたところ、目に止まったのが「HWAM(ワム)」でした。木を生かした静かなトーンの住まいになじむ薪ストーブを求めていたWさんにとって、デンマーク製でスタイリッシュなHWAMのデザインはまさにイメージどおり。さっそく、市内で唯一HWAMを取り扱っている「神楽ストーブ」のショールームに足を運びました。
山小屋のような店舗を想像していたというWさんは、ショールームのシンプルな塗り壁仕上げのインテリア空間にびっくり。「薪ストーブへの憧れは強かったものの、私は知識も経験も初心者。暮らし方や薪ストーブを置いた感じがイメージしやすいショールームでほっとしました」と、その印象を語ります。
Wさんが選んだ機種は「HWAM 4620C」。シンプルでスマートなデザインと、コンパクトにもかかわらず、45cm幅の薪が入る大きな燃焼室が特徴です。
設置場所は窓一面に雑木林を望むリビングの一角。「Wさんは、床に直に座って窓の向こうの自然を感じながら、ご家族で炎を眺める暮らしを希望されていました。その点、「4620C」は、HWAM4600シリーズの中でもっとも低い位置に炉を構えているので、視線の高さもピッタリでした」と話すのは、神楽ストーブのマネージャー・川田 順さんです。「フロントガラスが大きいので、炎をしっかり鑑賞できるのも気に入っています。サイズがコンパクトで、窓辺に設置しても景色を邪魔しないのも嬉しいです」と、Wさんも言葉をつなぎます。
炉台は石山軟石、炉壁にはスレート板を採用。川田さんは「HWAMは本体のつくりが二重構造でストーブの側面や背面が熱くなりにくいため、レンガや鉄板等の大がかりな炉壁を施工しなくても大丈夫」とその特徴を説きます。
奥さんは、薪ストーブを熱望していたWさんとは違い、導入には少し消極的だったそうですが、戸惑いながらも使ってみると、その操作性の良さにとても驚いたといいます。
「HWAMは全機種にオートパイロットが搭載されていて、燃焼温度を自動で一定に保ってくれます。着火から暖まるまでの間、空気調整をする必要もありません」と川田さん。「予想以上に手軽で、すぐに使えるようになりました!」と、今は奥さんも薪ストーブの扱いを楽しんでいます。
Wさん家族は今年、新居で初めての冬を過ごしました。当初は補助暖房としての使用を想定していた薪ストーブでしたが、いざ使ってみると身体の芯から温まり、日々の疲れをほぐしてくれる炎の魅力にすっかり夢中に。「結局、暖房の大半をこれ一台で担うほど快適でした」と冬の暮らしを振り返ります。
「薪の扱い方など、工夫次第で心地よさはさらに増していくと思います。神楽ストーブさんに相談をしたり、自分で調べてみたり、知識を増やしていくのが楽しみです。夏までに薪棚も自作したいですし、薪もすべて購入するのではなく、少しは自分たちで調達できるように考えていきたいです。それに、便利なアクセサリー品もいろいろ試してみたいですね」と、来たるシーズンに向けて意欲を燃やすWさん。
「息子を膝に乗せて炎の立ち上がりを見守ったり、炎のゆらめきや薪のはぜる音を聴きながら仕事や日々のことを頭の中で整理したり。これまで自分の暮らしの中には存在しなかった大切な時間が、薪ストーブによって生まれました」。炎のある暮らしがWさんご一家にもたらしたもの。それは、心が満たされる暖かさと、手間ひまを楽しみながら、家族や自分自身と向き合うかけがえのない時間でした。