北海道江別市・Iさん宅
家族構成/夫婦30代、子ども2人
薪ストーブ/[morso]7110CB
設計・施工/(株)丸三ホクシン建設
自然に囲まれた暮らしが理想だったアウトドア好きのIさんご一家は、「焚き火をするためにキャンプに行く」と話すほど、火のある暮らしに憧れを抱いていました。
家づくりのきっかけは、キャンプ仲間が江別で家を建て、薪ストーブ暮らしを始めたことでした。薪小屋を設置できる広さの敷地面積、煙への理解が得られやすいよう近隣に薪ストーブを導入した家があることなどを条件に、土地探しをスタート。札幌市内への通勤に便利で自然も豊かな江別市内の住宅街に、理想的な土地を見つけることができました。
土地と同時に探していた新築の依頼先は、20社以上を巡って検討した末に、一番最初に話を聞いた丸三ホクシン建設に決定。「薪ストーブのある家づくりを得意としている会社を条件の一つに探していました。実績の多さや、自然素材を使った住まいの雰囲気が魅力的で、最初から好印象。その後もさまざまな会社を見に行きましたが、最終的には夫婦で意見が一致して、依頼を決めました」とIさんは話します。
ご夫妻が思い描いたのは「LDKから庭と薪ストーブを眺める暮らし」。建物の形状は庭を囲むL字型で、薪を持ち運びしやすいよう玄関と庭、薪ストーブをつなぐ土間を設けています。
薪ストーブのある暮らしを始めて3年。キャンプ仲間の家に集まり、3家族合同で薪割りをするなど、薪の調達も家族や仲間と楽しむアクティビティのひとつに。冬が訪れると、食事の支度をしているときも、リビングでくつろいでいるときも、視線の先にはいつも美しくゆらめく炎があります。「私たちの暮らしは薪ストーブが中心です。薪棚から1週間分の薪を土間に運び入れるのは子どもたちの役目。家族で協力し合いながら楽しんでいます」。
DATA
◆家のこと
構造規模/木造(在来工法)・2階建て
延床面積/106.83㎡(約32坪)
◆薪ストーブのこと
機種/モルソー[7110CB]
炉台/土間コンクリート
炉壁/古煉瓦
役割/主暖房(エアコン併用)
使い方/帰宅後に着火し、就寝中に自然に消す
使用期間/11月~3月
メンテナンス/年に1回(煙突掃除も自分たちで実施)
◆薪のこと
ひと冬あたりの使用量/6~8㎥
使用樹種/広葉樹、針葉樹、建築用建材 等
調達方法/主に造園業を営む知人から譲り受けたものを、薪ストーブ仲間でシェアPLAN
玄関先や庭の薪棚に積んだ薪を、玄関からLDKへと続く 土間を通って搬入しやすい機能的な設計。この土間の一角に設置した 薪ストーブの熱は、吹き抜けを介して2階へも行き渡る。
owner’s voice
薪ストーブの暮らしは3年目。煙突掃除は、最初の年は専門業者へ依頼しましたが、翌年からは自分たちで行っています。手間をかけるほど、薪ストーブに愛着が増していくんです。冬に備えて、夏のうちから薪ストーブ仲間の家に集まり、みんなで薪割りをしています。薪割り用のアクセサリーなど、高価なものは仲間同士でシェアして使うなど楽しみながら工夫しています。ワンレバーで操作性の良いモルソーは扱いやすく、コンパクトなので圧迫感もなくてお気に入り。省スペースなのに、室内をくまなく暖めてくれる頼もしい存在です。冬が来るのが待ちきれず、まだ暖かい9月や10月に火をつけてみることも。炎を眺めたり、ピザを焼いたり、当初思い描いていた以上に、薪ストーブのある暮らしは楽しいですね。(奥さん談)