北海道帯広市・Iさん宅
家族構成/夫婦40代・30代 子ども4人
薪ストーブ/[HETA]NORN soapstone
設計・施工/石塚建設(株)
豊かな自然の中で子育てをしたいと考えたIさんご一家は、2年前に東京から奥さんの生まれ育った帯広に移住。4人の娘さんたちとともに、のびのびと過ごせる家を建てようと考えました。東京にいた頃からキャンプで焚き火をするのが大好きだったというIさん。「薪ストーブを入れて、帯広での暮らしを楽しみたい」と薪ストーブの導入を決めました。
家づくりを依頼したのは、帯広市の石塚建設です。「地域に根ざした会社で家づくりをしたいと考えていたので、理想的でした。断熱・気密性能もしっかりしていて、北海道産にこだわった自然素材の家であることも、アレルギー持ちの私たち家族にとって、大きな決め手となりました」と奥さんは振り返ります。
玄関ホールからLDKヘ向かうと、出迎えてくれるのは美しい炎のゆらぎ。薪ストーブを据えた土間は薪小屋のある中庭へとつながり、薪の持ち運び動線が短くてとても便利です。庭の一角に置いた薪小屋は同社でデザインして造作したもので、省スペースながら収納力抜群です。
「憧れの薪ストーブですが、知識はほとんどありません。その点、石塚建設さんは薪ストーブの施工実績も多く、的確なアドバイスをくれてとても心強かったです」と話す奥さんは、当初は薪ストーブの導入に消極的でした。しかし新居では付属のオーブンでパンを焼いたり、夜にゆっくりと炎を眺めたりと日常的に薪ストーブに親しみ、次第に愛着が増しているといいます。
庭には、薪棚のほかにも、畑や自作のピザ釜が。「薪ストーブが使えない夏の間は、自分たちで育てた野菜を使ってピザを焼いています」と奥さん。移住先の帯広で、夏も冬も、炎のある暮らしを目いっぱい楽しんでいます。
DATA
◆家のこと
構造規模/木造(在来工法)・2階建て
延床面積/206.60㎡(62坪)
◆薪ストーブのこと
機種/ヒタ[ノルン ソープストーン]
炉台/土間コンクリート
炉壁/なし
役割/補助暖房(パネルヒーター併用)
使い方/起床時に着火し、昼頃に自然に消して余熱で過ごし、夕方に再び着火し、就寝中に自然に消す
使用期間/10月~5月
メンテナンス/年に1回(専門業者へ依頼)
◆薪のこと
ひと冬あたりの使用量/4㎥
使用樹種/ナラ材
調達方法/専門店より1シーズン分まとめて購入PLAN
薪の搬入動線を考慮して、道路に面したカーポートと庭に薪棚を設けた。薪ストーブは中庭に面した土間に据え、寒さ厳しい冬でも庭先の薪小屋からスムーズに薪を運び込めるようにしている。
owner’s voice
薪ストーブは想像していた以上に楽しいです。縦長の大きな窓から見る炎を、子どもたちが寝静まった夜に眺めるのが至福のひととき。上段のオーブンを使ってつくるトーストは焼き上がり加減が絶妙で、とてもおいしいんです。夏は中庭に設置した自作のピザ釜でピザを焼いて食べて、季節を問わず炎のある暮らしを楽しんでいます。薪ストーブは今、補助暖房として使っていますが、冬の暖かさは相当なものだったので、いずれはメイン暖房で使いたいと考えています。薪棚は当初、庭だけに置くつもりでしたが、石塚建設さんのアドバイスを受けてカーポートにも設置しました。今後薪を使う機会が増えることも考えると、大正解だったと思っています。(Iさん談)