北東側から外観を見る。ダイニングをはさんで重なる窓から抜ける風景が、より一層自然と馴染む

年間積雪量が3メートルを超える豪雪地帯のニセコで、冬をアクティブに楽しむご家族。そのライフスタイルに沿って建てられた個性的な住まいです。ニセコでは家の1階が埋もれてしまうほどの量の雪が降るため、高低差のある土地形状を利用して、1階は埋もれてもいい浴室などの水まわり、2階を主な居住空間としています。暖かなリビングから雪景色を眺めたり、デッキに出て写真を撮ったり、冬ごもりでも十分楽しめる家となりました。

◎家族構成/夫婦40代、子ども2人
◎構造規模/木造・2階建て
◎設計/(株)ATELIER O2
◎施工/(株)三五工務店

構造柱や梁も空間デザインに取り込みアクセントに
あえて使い古した風合いを出した造作の食器棚。扉は棚の左右に収納できる仕掛けで、調理スペースを有効活用できる
冬でも室内では半袖で過ごせるほどの暖かさ
外の風景を取り込んでいつでもニセコの自然と共に過ごす家
LDKから続くデッキも四季折々の景色を楽しむ特等席。ダイニングからは、床面と雪原が一体になったような光景が楽しめる
写真奥に見える飾り棚には家族や友人が訪れた国の思い出の品が大切に並べられている
コンパクトな個室も窓が大きいので開放感は抜群。引き戸によって2部屋に間仕切ることができる
1階への階段上にあるアルコーブは、唯一「こもる」ことを意識した隠れ家的空間
庇が張り出したデッキは冬でも雪を気にせず作業できる
約30mあるデッキには一連の大きな窓と薪棚が設けられ、豪雪に耐えうる橋のような躯体と相まってこの住宅を特徴づけている